現在、話題沸騰中のNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)。
ブロックチェーン技術を使い、デジタルアートやデジタルコンテンツなどを保存することで、この世に1つとないNFTコンテンツを作り出すことができます。2019年頃から注目を集め、2020年後半からは、BTC(ビットコイン)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)の人気の高まりに付随する形で、さらに脚光を浴びました。
そんな中、Twitter創業者のジャックドーシー氏の最初のツイートがNFT化され約3億円で落札されるなど、NFTの販売価格が高騰する現象が起こっています。
今回は、そんなNFTの中でも最も注目を浴びている、NFTアートの落札ランキング(2022年1月時点)を紹介していきます。
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NFTアートとは
そもそもNFTアートは、NFT取引所であるマーケットプレイスに出品される、いわゆるデジタルアートの1種です。
同じブロックチェーン技術を用いた暗号資産(仮想通貨)や通常のNFTとは違いは、ブロックチェーン上に登録されたデジタルアートという点です。作品のデータ本体と持ち主のデータが改ざんが難しいことが特徴のブロックチェーン上に保存されるため、改ざんされる心配がありません。
また、登録に利用しているブロックチェーンは、イーサリアム(ETH)という、世界的に公開されているパブリックチェーンのため、ブロックチェーン上のデータを見れば、誰でもデジタルアートやその所有者を確認できます。
例えば、NFTマーケットプレイスで有名なのは、OpenSeaです。
OpenSeaをおススメする理由としては、
- NFTの取引量が世界TOPだから売れやすい
- 初期費用無しで、誰でも使える
- ジャンルを問わない様々なNFTが出品できる
の3点があります。
実際に、世界中のNFTの約9割が取引されているという、世界最大級のNFTマーケットプレイスであり、日本人のクリエイターとして、せきぐちあいみさんや、書道家の武田早雲さんなどが、OpenSeaに出品しています。
Twitterでも多くのクリエイターの方々がOpenSeaで出品しており、これからNFTアートを発行するなら、OpenSeaがおススメです。
NFTアートを販売する
NFTアートの販売には、以下の3つが必要です。
- NFTのデータ
- 仮想通貨取引所のアカウント
- 初回のみ発生するGAS代を支払うためのETH(イーサリアム)
上記の3つを揃えたら、具体的には以下の手順でNFTアートが出品できます。
- MetaMuskにログインする
- OpenSeaにログインする
- NFTをMint(発行)する
- NFTを出品する
- CoincheckからETHをMetamaskに送金する
- GAS代を払って出品を完了させる
上記の手順を踏めば、誰でも簡単にNFTアートを出品することがができます。
多少、作業に困ってしまう部分があるかもしれませんので、詳しい出品方法を知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
NFTアートの落札ランキング
それでは、ここから高額落札されたNFTアートのランキングを第12~1位まで見ていきます。
ピックアップしたNFTの基準額は、約1億円です。
- 【第12位】hairy:9600万円
- 【第11位】Metarift:9800万円
- 【第10位】The Forever Rose:1億円
- 【第9位】CryptoPunk #5217:5.6億円
- 【第8位】Beeple’s Ocean Front:6億円
- 【第7位】XCopy’s A Coin for the Ferryman :6.34億円
- 【第6位】Beeple’s Crossroad:6.6億円
- 【第5位】CryptoPunk #7804:7.6億円
- 【第4位】CryptoPunk #3100:7.67億円
- 【第3位】CryptoPunk #7523:11.75億円
- 【第2位】Human One:29億円
- 【第1位】Everydays—The First 5000 Days:75億円
【第12位】hairy:9600万円
タイトル | hairy |
落札額 | 約9600万円 |
落札マーケット | Nifty Gateway |
作者 | Steve Aoki/Antoni Tudisco |
「hairy」という作品は、2021年3月にNifty Gatewayに出品され、最終的に約9600万円で落札されました。
基本的にNFTアートの入札履歴は公開されており、初値は約2800万円でしたが、最終的に3倍近くの金額となりました。初値を入れた「johnl」というユーザーが落札したようです。
ここで掲載している作品の画像は静止画ですが、実際の作品はモーション画像です。
【第11位】Metarift:9800万円
タイトル | Metarift |
落札額 | 約9800万円 |
落札マーケット | marketplace |
作者 | Pak |
「Metarift」は、2021年3月にNFTマーケットmarketplaceに出品され、約9800万円で落札されたNFTです。
初値はなんと1万円だったので、初値から見ると約9800倍の価格になっています。入札履歴を見ると、入札額が前の提示金額の2倍、3倍になっていることもありました。
Metariftも静止画ではなく、ムービー作品となっています。
【第10位】The Forever Rose:1億円
タイトル | The Forever Rose |
初値 | ー |
落札額 | 約1億円 |
落札日 | 2018年2月 |
落札マーケット | ー |
作者 | The Forever Rose Project |
「The Forever Rose」は、これまでのNFTアートと異なり、「The Forever Rose Project」と呼ばれる、世界中のアート作品をブロックチェーン上で記録しアーティストに貢献することを目的としたプロジェクト内の作品です。
この作品は、「The Forever Rose Project」に理解を示した総勢10人によって購入されました。「The Forever Rose」は2018年に購入されているため、現在のNFTアートのトレンドの中でもかなりパイオニア的存在として位置付けることができます。
【第9位】CryptoPunk #5217:5.6億円
タイトル | CryptoPunk #5217 |
落札額 | 約5.6億円 |
落札マーケット | OpenSea |
作者 | CryptoPunks |
「CryptoPunk」とは、NFT界隈でも大人気のNFTシリーズ作品の1つです。
世界にたった1万個しかないNFTであり、2017年に無料で配布された後に、直近のNFTブームの影響によって、価格が高騰しました。それぞれの作品によってレア度が異なるため、取引価格に差はありますが、基本的にどのNFTも高額取引されています。
実際に、Cryptopunksのレア度を数値化したサイト「rarity.tools」によると、このCryptopunksのスコアは「929.26」となっています(最も高いレア度は、Cryptopunks##8348の「10342.68」)。
また、同じく価格が急騰しているNFTシリーズに「bored ape yacht club(BAYC)」があります。
これらのシリーズもののNFTは、その希少性や、ホルダーのみが参加可能な限定コミュニティへの注目の高さから、今後も価格が上昇するとされています。
【第8位】Beeple’s Ocean Front:6億円
タイトル | Beeple’s Ocean Front |
落札額 | 約6億円 |
落札マーケット | NiftyGateway |
作者 | Beeple |
「Beeple’s Ocean Front」は、今回の落札ランキングで1位を獲得した「Everydays: the First 5000 Days」と同じ作者Beepleが製作したNFTです。
発売当初は約2億円でしたが、最終的な落札額は6億円にまで上昇し、約3倍の値段が付きました。
【第6位】A Coin for the Ferryman:6.34億円
タイトル | A Coin for the Ferryman |
落札額 | 約6.34億円 |
落札マーケット | SuperRare |
作者 | XCopy’s |
「A Coin for the Ferryman」は、XCopy’sが2017年に出品した作品です。
Cryptopunksのような画像イメージとは異なり、GIF画像のNFTとなっています。
A Coin for the Ferryman – 1/1
💥New #crypto #art release over @SuperRare_co #bitcoin #banker #ETH pic.twitter.com/dLQgervQOw— XCOPY 🏴 (@XCOPYART) April 20, 2018
【第6位】Crossroads:6.6億円
タイトル | Crossroads |
落札額 | 約6.6億円 |
落札マーケット | Nifty Gateway |
作者 | Beeple |
「Crossroads」は、2020年11月に、最初約600万円で落札されたNFTアートです。
この作品は当初、2020年に「The First Drop」というタイトルで販売されていました。ところが、米大統領選に合わせ、トランプ氏の勝敗でNFTアートを変更するという試みが実施されました。
その後、最初の落札者であるpabloという人物が、約6600万円~6億円という値段の間で、複数回出品をしたところ、2月25日に別ユーザーのAnonymousが約6.6億円でNFTアートを落札し、その後AnonymousがDelphina Leucasというユーザーにこの作品を送信しています。
初値が約600万円であり、その後約6.6億円で二次流通されているため、価格上昇率は驚異の100%となっています。
また、NFTの二次販売以降は、元々のクリエイターに数パーセントの手数料が落札されるたびに付与されます。Nifty Gatewayの二次流通の手数料は、5%~50%となっているので、仮に最低の5%と設定されていた場合、作者のBeeple氏には約300万円の手数料が入った可能性があります。
【第5位】CryptoPunk #7804:7.6億円
タイトル | CryptoPunk #7804 |
落札額 | 約5.6億円 |
落札マーケット | OpenSea |
作者 | CryptoPunks |
第9位にランクインした「CryptoPunks」に引き続き、再びCryptopunksがランクインしています。
5位にランクインしたCryptoPunk #7804は、 CryptoPunkの中でもたった9個しかない「エイリアンパンク(‘Alien’ CryptoPunks)」と呼ばれており、特徴としてキャップをかぶり、サングラスをかけ、さらにパイプをくわえています。
なお、crptoPunkのレア度が分かる「rarity.tools」によると、レア度のスコアは「2329.18」となっており、執筆時点で2位のレア度になっています。
【第5位】CryptoPunk #3100:7.6億円
タイトル | CryptoPunk #3100 |
落札額 | 約7.6億円 |
落札マーケット | OpenSea |
作者 | CryptoPunks |
第5位に引き続き第4位も、CryptoPunkシリーズの「CryptoPunk #3100」です。
こちらのCryptoPunkは、額にヘアバンドを巻いた、ちょっとスポーティーなNFTです。
CryptoPunkのレア度が分かる「rarity.tools」によると、レア度のスコアは「2288.00」となっています。
【第3位】CryptoPunk #7523
タイトル | CryptoPunk #7523 |
落札額 | 約11.75億円 |
落札マーケット | OpenSea |
作者 | CryptoPunks |
第4位に引き続き第3位も、CryptoPunkシリーズの「CryptoPunk #7523」です。
「CryptoPunk #7523」は、マスクをつけたNFTとなっています。
CryptoPunkのレア度が分かる「rarity.tools」によると、レア度のスコアは「2318.11」となっています。
【第2位】HUMAN ONE:約29億円
タイトル | HUMAN ONE |
落札額 | 約29億円 |
落札マーケット | Christie’s |
作者 | Beeple |
第2位にランクインした「HUMAN ONE」は、第1位と同じ作者であるBeepleが出品した動画のNFTです。
2021年9月に約29億円で落札されましたが、作品自体は、Youtube上で誰でも見ることが可能です。
【第1位】Everydays—The First 5000 Days:75億円
タイトル | Everydays—The First 5000 Days |
落札額 | 約75億円 |
落札マーケット | Christie’s |
作者 | Beeple |
NFTアートの落札ランキングで第1位になったのは、ネット上ではBeeple(ビープル)として知られるアーティストMike Winkelmann氏の「Everydays—The First 5000 Days」です。
その落札価格はなんと、75億円となっています。
なぜこの作品が75億円という高額な価格で落札されたのかといえば、それは作者が「この作品こそ、世界で初めてのNFTアートである」と主張しているからです。
2021年2月16日に、Mike Winkelmann氏はこの作品を世界で初めてブロックチェーンで記録された作品であるとしてNFTマーケットに出品しました。この作品に描かれているアートの数々は、作者が数年間毎日描いた5000個もの作品をまとめたものであり、最初に描かれたのは2007年の5月1日とされています。
日付を根拠に、同氏は最初のNFTアートであることを主張していますが、そもそもNFTアートとデジタルアートとの境界性が若干曖昧であることなどから、この主張に関し現在は論争が繰り広げられているようです。
さて、販売開始時の初値は1万円だったこの作品ですが、世界初のNFTアートという主張が話題を呼んだのかわずか2時間で入札価格が急激に上昇し、最終的に75億円で落札されました。
ちなみに落札者は世界最大の、世界最大のNFTファンドである「Metapurse」の創設者で、Metakovan(メタコヴァン)の名前で知られるVignesh Sundaresan氏です。
さらにSundaresan氏は、インタビューに対し、落札価格となった75億円よりも高い額を払うつもりであったとコメントしています。「長年のアートへの見方が変わるという非常に大事な瞬間に立ち会うことができた。この落札がアートの新たな時代の始まりになる」とNFTアートに前向きな発言をしていました。