2022年9月15日に予定されているETH(イーサ)のMerge(以下、マージ)。
ついに、マージのおおよその実装時間が判明してきました。
また、マージによってハードフォークを予定している新通貨「ETHW」についても、ハードフォークの日程が判明しました。
本記事では、ETH(イーサ)のマージと、ETHWのハードフォークについて、また日本の仮想通貨取引所のマージへの対応方針を解説します。
- イーサ(ETH)のマージは、2022年9月15日(木)14:00頃
- ハードフォークによる新通貨「ETHW」の稼働は、マージから24時間以内の、2022年9月16日(金)14:00まで
- ETH保有者は、ハードフォークによって新通貨「ETHW」が付与される可能性あり
- 日本の仮想通貨取引所のETHW付与の有無は不明(JVCEAの方針次第)
- 仮想通貨取引所の中でも、bitFlyer(ビットフライヤー)とFTX JapanがETHWを付与する可能性有り
【最新】ETHW付与を狙うならbitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)は、日本国内でBTCの取扱量が第1位の取引所です。
今回のイーサ(ETH)のマージでも、ハードフォークで発行されるETHWの付与に前向きな方針を見せています。
また、仮にETHWが付与されなかった場合も、付与されるはずだった金額相当の現金がもらえるようです。
ETHPoWトークンへの対応方針について
(中略)
「Merge」に際して、ハードフォークが発生し、ETHPoWトークンが生まれる可能性があります。
当社においては、ETHPoWトークンの価値、お客様からのご要望などを注視し、状況によってはETHPoWトークン現物での付与、取扱い、または価値相当額の現金の交付を検討いたします。
なお、取り扱いの場合に際しては一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)等の審査プロセスを経る必要があることを了承ください。
今のうちに、bitFlyer(ビットフライヤー)の口座を開設しておきましょう。
イーサ(ETH)のアップデート「the merge(マージ)」とは
ETH(イーサ)のマージとは、簡単にいうと、これまで使っていたアルゴリズム「PoW(プルーフオブワーク」を、「PoS(プルーフオブステーク)」に変更することです。
The MergeおよびETHWとは
The Mergeとは、イーサリアムで予定されている次期大型アップグレードです。イーサリアムはThe MergeによりProof of Work(PoW)によるマイニングを停止し、Proof of Stake(PoS)へと移行します。
2022年8月現在、The Mergeのアップグレードが適用されていないチェーンが分岐することで、新たにETHWが発生する可能性が示唆されております。
出典:bitbank
マージ(Merge)とは英語で「統合」を意味します。
すでにETHはマージのテスト実装を実施しており、第1弾が問題なく終了しています。
本番では、これまでのETHのブロックチェーンに、PoS機能を持ったETHのブロックチェーンにマージ(統合)される予定です。
PoS(プルーフオブステーク)とは
今回のマージでイーサ(ETH)は、ETHブロックチェーンにPoS(プルーフオブステーク)を実装します。
PoS(プルーフオブステーク)とは、簡単に言うと、イーサ(ETH)を新規発行する際に、一定量のイーサ(ETH)を持ったユーザが新規発行を承認し、新規発行した通貨が付与される、という仕組みです。
つまり、イーサ(ETH)保有者が新規のイーサ発行を承認することで、その分の報酬が貰えるという仕組みです。
なお、イーサ(ETH)のPoS(プルーフオブステーク)に参加するには、訳700万円が必要です。
PoW(プルーフオブワーク)とは
一方、マージまでにイーサ(ETH)が利用していたのが、PoW(プルーフオブワーク)です。
PoWとは、マイナーと呼ばれるユーザが、新規発行される通貨が報酬となる難しい計算を解くことによって、新規で通貨が発行される仕組みです。PoWを採用した仮想通貨は、BTCが有名です。
イーサ(ETH)がPoWからPoSにアップデートする理由
イーサ(ETH)がPoSにアップデートする主な理由は、以下の2つです。
- GAS代の高騰
- PoWに対する環境批判
GAS代の高騰
GAS(ガス)代とは、イーサ(ETH)のブロックチェーンを利用する際に発生する手数料です。
イーサ(ETH)は、NFTの発行チェーンとして広く利用されています。
しかし、最近ではGAS代が高騰したため、イーサ(ETH)のチェーンでNFTを発行しにくいなどの問題がありました。
一方、PoSに移行することで、ネットワークコストが削減され、その結果、GAS代が安くなるとされています。
PoWに対する環境批判
PoWは、非常に難しい計算を解くために、マイナーは大量のサーバーマシンを利用するため、大量の電力が必要です。
そのため、PoWは環境的によくないとの批判が長年ありました。
PoSに移行すれば、PoW時のような大量の電力を必要しなくなり、環境負荷も減らすことができます。
イーサ(ETH)のマージはいつ?
イーサ(ETH)のマージは、日本時間で2022年9月15日(木)14:00頃です。
イーサ(ETH)のマージは、特定のブロックが生成されたタイミングで実施される予定です。
そのマージ実施のブロックが生成されるのが、2022年9月15日(木)14:00頃となっています。
イーサリアムの「The MergeはTerminal Total Difficulty(TTD)が5875000000000000000000に到達したタイミングで発生し、その際のBlock Heightは15,540,293と予測されています。
「The Merge」はコンセンサスレイヤーのアップグレードであるBellatrix、エクゼキューションレイヤーのアップグレードであるParisの2ステップで行われます。
出典:FTX Japan
ETH(イーサ)のMergeが実装されるカウントダウンは、Etherscanで確認できます。
イーサ(ETH)のマージで新通貨「ETHW」がハードフォークで誕生か
今回、イーサ(ETH)がマージを実装することに対し、一部のイーサ(ETH)のマイナーが反対しています。
彼らは、PoWによるETHの運営継続を主張していますが、もしマージが実装され、イーサ(ETH)がPoSに移行した場合、PoWのままのイーサ(ETH)を別のチェーンとして切り離し、新たな通貨として、イーサリアムPoWフォーク(以下、ETHW)を発行すると主張しています。
なお、ETHWのメインネットは、イーサ(ETH)のマージ終了から、24時間以内、つまり、2022年9月16日(金)16:00頃に実施するとされています。
ETHW mainnet will happen within 24 hours after the Merge. The exact time will be announced 1 hour before launch with a countdown timer and everything including final code, binaries, config files, nodes info, RPC, explorer, etc. will be made public when the time’s up.
2/n
— EthereumPoW (ETHW) Official #ETHW #ETHPoW (@EthereumPoW) September 12, 2022
ハードフォークでETHWが付与される可能性あり
このように、元々あったブロックチェーンから、別のチェーンに分岐し、新規通貨を発行することをフォークといいます。
今回のフォークでは、PoWのままのETHチェーン上が分岐し、新たにWETHが発行されます。
この時、すでにフォーク前のETHを保有していた場合、同額のWETHが付与される可能性があります。
ETHW Core Announced the Plan for Mainnet#ethereum #ethw #ethereummerge #ethereumfork $ethw $eth #ethpow
1/n pic.twitter.com/cnYOW6l1iU
— EthereumPoW (ETHW) Official #ETHW #ETHPoW (@EthereumPoW) September 12, 2022
実際に、BTCからBCH(ビットコインキャッシュ)がフォークした際は、保有していたBTCと同額のBCHが付与されました。
そのため、フォーク前に、ETHを購入しておくと、ETHWが付与されるかもしれません。
イーサ(ETH)のマージに対する取引所の対応方針まとめ
ここでは、日本の仮想通貨取引所に限定し、イーサ(ETH)のマージの対応方針をまとめました。
結論として、各取引所でETHWを付与するかは不明です。
その理由は、ETHWを取り扱うには、業界団体「一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)」へ取扱いの審査が必要なためです。(なお、JVCEAのETHWに対する方針も不明)。
仮想通貨取引所 | ETHWの付与 |
Coincheck(コインチェック) | 未定 |
bitFlyer(ビットフライヤー) | 未定 |
DMM Bitcoin | 未定 |
bitbank | 未定 |
GMOコイン | 未定 |
BITPOINT | 未定(ETHWの同額分の資産の付与を検討) |
Huobi Japan | 未定(フォーク時限定のトークンを付与) |
FTX Japan | 未定(ETHWの付与を検討中) |
ハードフォーク時にETHWの付与を実施する取引所(変更余地あり)
現時点では確かな方針はわかりませんが、以下の4社は、付与に関して、前向きな方針を示しています。
中でも特にbitFlyer(ビットフライヤー)は、
- ETHWの付与
- または、付与されるはずのETHWと同額相当の現金付与
を検討しているようです。
またFTX Japanも、他社と比較した際に、ETHWの付与に前向きな姿勢を見せています。
- bitFlyer(ビットフライヤー):未定(ETHWの付与、またはETHWの同額分の資産の付与を検討)
- BITPOINT:未定(ETHWの同額分の資産の付与を検討)
- Huobi Japan:未定(フォーク時限定のトークンを付与)
- FTX Japan:未定(ETHWの付与を検討中)
※これらの方針は、執筆時点の記載事項です
以下は、各取引所のイーサ(ETH)のマージに対する対応方針です(太字・下線は、ETHWの付与方針)。
Coincheck(コインチェック)
Ethereumのアップグレード「The Merge」に関する当社の方針について※8/31訂正
The Mergeに関する方針
当社では、「The Merge」に対応いたします。
また「The Merge」後のティッカー「ETH」は、Ethereum PoSを参照します。ETHWの付与
ETHWの取扱いおよび現物の付与は、現時点で未定です。
ETHWの価値、安全性、流動性などを総合的に判断し、取扱いおよび現物の付与を検討いたします。なお、取扱いの場合は一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)等の審査プロセスを経る必要があることをご了承ください。
bitFlyer(ビットフライヤー)
ETHPoWトークンへの対応方針について
(中略)
「Merge」に際して、ハードフォークが発生し、ETHPoWトークンが生まれる可能性があります。
当社においては、ETHPoWトークンの価値、お客様からのご要望などを注視し、状況によってはETHPoWトークン現物での付与、取扱い、または価値相当額の現金の交付を検討いたします。
なお、取り扱いの場合に際しては一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)等の審査プロセスを経る必要があることを了承ください。
DMM Bitcoin
ETHPoWトークンへの対応について
2022年8月現在、The Mergeのネットワークアップグレードが適用されていないチェーンが分岐することで、新たにETHPoW(以下「ETHW」といいます)が発生する可能性が示唆されております。
当社がETHWの取扱いを開始するには、法令や自主規制団体の規則に従って所定の手続きがございます。
現時点において、ETHWの取扱いに関しては未定ですが、トークン付与数量を確定するため、ネットワークアップグレードの実施時点において、現物のイーサリアム(ETH)の保有量の記録保管を実施いたします。
お客様におかれましては、ネットワークアップグレードに伴う市場変動等をご勘案いただき、保有されているETH及びERC-20トークン(OMG、ENJ、BAT)のポジション管理につきましてご留意いただきますようお願いいたします。
出典:DMM Bitcoin
bitbank
当社の対応方針
当社では、イーサリアムのアップグレードThe Mergeに対応いたします。
また、新たに誕生することが示唆されているETHWの取扱および付与方針については、以下の通りです。
- 現時点でのETHWの取扱につきましては、未定となっております。
- 当社でETHWの取扱を開始するためには、当社によるリスク評価や日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の規則に沿った手続きが必要となります。
- 当社は、ETHWの発生時点におけるお客様資産のスナップショットを取得いたします。
- ETHWの取扱を行わない場合、ETHWの付与は行いません。
- チェーンの分岐により取得したETHWは、コールドウォレットにて厳重に管理いたします。
- 対応方針に変更がある場合は、改めてお知らせいたします。
出典:bitbank
GMOコイン
■当社の対応方針
・2022年8月29日現在、ETHWの取扱については未定となっております。
・ETHW発生時点において、お客さまの資産のスナップショットを取得する予定です。
・ETHWの取扱に際しては日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が定める規則に沿った対応が必要となります。
・アップグレード後に当社でお取引いただけるイーサリアム(ETH)は、アップグレードにより移行したPoSチェーン上の資産を採用する予定です。
・お客さまの資産の保全及びお客さまの取引に支障が生じることを避けるため、当社ではイーサリアム(ETH)及び当社取扱のERC-20規格の暗号資産(BAT、OMG、ENJ、MKR、DAI、FCR、LINK)のお預入、ご送付の受付を一時停止させていただく予定です。
・当社の対応方針に進展や変更がある場合には、改めてお知らせいたします。出典:GMOコイン
BITPOINT
当社の対応方針
- ETHWの取扱いおよび付与は、現時点においては未定です。The Merge後のETHWの状況を総合的に判断し、対応を検討いたします。なお、取扱いに関しては、一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の審査プロセスを経る必要があることをご了承ください。
- ETHWが発生する可能性があることから、アップグレード時点において、お客様のETH保有数量のスナップショットを取得いたします。
- ETHWの付与に替えて、暗号資産相当額の金銭をお客様に交付する可能性がございます
出典:BITPOINT
Huobi Japan
ETH2.0 Merge(マージ)のアップグレードおよびETHW(Ethereum PoW)への取組みについて
(中略)
この点について、フォビジャパンはアップグレードプランを尊重する予定です。 ハードフォークの可能性は市場に多くの不確定要素をもたらすため、フォビジャパンはユーザーに対して市場変動の影響を最小限とすることを目的に、フォークトークン「キャンディ(フォークの際に無料配布されるトークン)」などの取組みの検討を行ってまいります。
潜在的なフォークトークン「キャンディ(フォークの際に無料配布されるトークン)」の配布について、下記の通り検討させていただきます。
・ETHSを新しいPoS( Proof of Stake )チェーンのトークンの名称とします。
・ETHWを今後も存在し続ける可能性が高いPoW( Proof of Work )チェーンのトークンとします。アップグレードが成功し、フォークが対応した場合、ETH 2.0アップグレード前のETHのスナップショットを取得し、ハードフォークが成功した際には、ETHは1:1の割合でアップグレードされたETHSに自動的に変換され、ETHという名称は取引市場から削除される可能性があります。
アップグレードが成功し、フォークが対応されない場合は、メインチェーンはETHトークンの名称を使用し続けます。
【注意事項】
- フォビジャパンでのETHWトークンの取扱いの対応につきましては、現時点で未定です。
- フォビジャパンでのETHWトークンの取扱い開始のためには、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の承認が必須となり、承認が得られない場合、付与及び相当額現金交付等の対応ができない可能性があります。
- 本対応内容に変更があった場合は、改めてお知らせいたします。
- ETHWハードフォークが失敗する可能性があります。その場合、フォビジャパンでは現金での配布等を含め対応は致しかねます。
出典:Huobi japan
FTX Japan
・Solana (Wormhole) ネットワークのETHについては、 2022年9月15日 00:00(UTC時間)に入手金を停止する予定です。
・ETH及びERC-20トークンの入出金再開については、Merge後にネットワークの安定を確認した後に再開する予定です。
・「The Merge」後、1つもしくは複数のフォークされたPoW ETHが出現する可能性があります。正当に認められたPoW ETHが出現した場合、FTX JPはフォークされたPoW ETHを付与する予定です。ETHを借りているお客様は、Parisアップグレード前に行われるスナップショット時点でのETH残高に基づいてPoW ETHが請求されます。
・FTX JPは、フォークされた PoW ETH の対応方針について変更する可能性があります。
・FTX JPは、フォークされた PoW ETH の取り扱いについては、後日トークンについてのリスク評価をし、暗号資産協会の規程に沿った審査プロセスに則り決定します。
・”ETH”のティッカーについてはMerge後はPoS ETHを参照します。
出典:FTX Japan
イーサ(ETH)のマージのまとめ(再掲)
-
【まとめ】イーサ(ETH)のマージで知っておきたいこと
- イーサ(ETH)のマージは、2022年9月15日(木)14:00頃
- ハードフォークによる新通貨「ETHW」の稼働は、マージから24時間以内の、2022年9月16日(金)14:00まで
- ETH保有者は、ハードフォークによって新通貨「ETHW」が付与される可能性あり
- 日本の仮想通貨取引所のETHW付与の有無は不明(JVCEAの方針次第)
- 仮想通貨取引所の中でも、FTX JapanがETHWを付与する可能性有り
【最新】ETHW付与を狙うならbitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)は、日本国内でBTCの取扱量が第1位の取引所です。
今回のイーサ(ETH)のマージでも、ハードフォークで発行されるETHWの付与に前向きな方針を見せています。
また、仮にETHWが付与されなかった場合も、付与されるはずだった金額相当の現金がもらえるようです。
ETHPoWトークンへの対応方針について
(中略)
「Merge」に際して、ハードフォークが発生し、ETHPoWトークンが生まれる可能性があります。
当社においては、ETHPoWトークンの価値、お客様からのご要望などを注視し、状況によってはETHPoWトークン現物での付与、取扱い、または価値相当額の現金の交付を検討いたします。
なお、取り扱いの場合に際しては一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)等の審査プロセスを経る必要があることを了承ください。
今のうちに、bitFlyer(ビットフライヤー)の口座を開設しておきましょう。