Coinbase Card(コインベースカード)とは
カードブランド | VISA |
カード種別 | デビットカード(即時引き落とし) |
発行手数料/年会費 | 無料 |
対応決済 | ApplePay/GooglePay/Visaのタッチ決済 |
還元率 | 1%~4% |
物理カード | 有り |
CoinbaseCard(以下、コインベースカード)は、アメリカの大手仮想通貨取引所を運営するCoinbase社が発行するカードです。2019年にリリースされ、すでにアメリカやヨーロッパでも利用が開始されています。
コインベースカードで決済をすると、口座内の仮想通貨が自動的にアメリカドルに交換されるため、仮想通貨のままデビット決済が利用できます。コインベースカードの特徴は、仮想通貨のまま決済ができる点と、カード利用で最大4%還元される点です。
さらに2021年6月より、コインベースカードとApplePayやGooglePayが連携可能となり、両サービスの加盟店で仮想通貨決済が可能となりました。
A fast, secure way to pay using your crypto is here: you can now add your Coinbase Card to Google Pay. pic.twitter.com/TdqUlb5IXC
— Coinbase Card (@CoinbaseCard) March 17, 2020
コインベースカードの機能
コインベースカードの機能は主に以下の4つです。
- 仮想通貨による決済
- 仮想通貨の送金
- ATMで現金引き出し
- Visaのタッチ決済が利用可能(物理カード)
コインベースカードは、コインベースの口座内にあるビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった通貨で決済が可能なデビットカードです。コインベースの口座内に必要額以上の仮想通貨があれば、デビットカードとして利用できます。
コインベースカードの大きな特徴は、アメリカドルなどの法定通貨に交換することなく、そのままカード決済ができる点です。コインベースカードで決済が行われると、裏側で自動的に支払額相当の仮想通貨がアメリカドルに交換され、決済が完了します。
また、保有している仮想通貨を法定通貨として、口座や知り合いの口座に送金することや、ATMで現金として引き出すことも可能です。
さらに、物理カードでは、VISAの加盟店でVisaのタッチ決済が利用可能です。Visaのタッチ決済とは、1万円以下の決済であれば、通常のPINカード入力やサインが必要なく、カードをタッチするだけで決済が完了する支払い方法です。
コインベースカードの還元率
コインベースカードの還元率は、最大4%です。
コインベースカードで決済をすると、決済金額の最大4%分を以下の仮想通貨でリワードとして受け取れます。
- ビットコイン(BTC):1%
- ステラルーメン(XLM):4%
リワードをビットコインかステラルーメンで受け取るかは、ユーザー個人が選択できます。還元率1%のビットコインよりも、還元率4%のステラルーメンでリワードの方が、受取額は大きくなります。
ステラルーメン(XLM)とは
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コインベースカードのリワードで受け取り可能な、ステラルーメン(XLM)とは、ステラ財団が運営する仮想通貨です。
ステラルーメンの特徴は以下の3つです。
- ビットコインとは異なる、中央集権的な通貨
- リップル(XRP)と似たブリッジ通貨
- 通貨量が減少するバーン機能を搭載
ステラルーメンは、送金速度も速く、送金コストが低いブリッジ通貨です。同じブリッジ通貨には、リップル財団が運営するリップルがあります。また、以前ステラ財団が実施する発行済みの通貨量を減らす「バーン機能」によって、希少性が高まり、価格が上昇したことがあります。
ステラルーメンは、以下の日本の取引所で販売及び交換が行えます。
- Coincheck
- bitFlyer
- GMOコイン
ステラルーメンの購入や交換は、国内でも比較的取引量が多い、Coincheckかbitflyerがおススメです。
コインベースカードの申込方法
コインベースカードは、Coinbaseの口座があれば誰でも申し込むことが可能です。
申込のウェイトリストに登録すると、その後運営から招待メールなどが届きます。届いた情報に従い、登録を済ませればすぐにコインベースカードを発行し利用することが可能となります。
また、コインベースカードの利用履歴を確認するために、Coinbasecardのアプリもダウンロードしておくことをおススメします。コインベースカードは、厳重なセキュリティを確保していますが、万が一、不正利用などが起こった場合は、専用アプリのボタン一つで利用停止を実行できます。
※コインベースカードの申込はこちら
コインベースカードの利用方法
2021年6月から、コインベースカードは、ApplePayとGooglePayに対応しました。これにより、ApplePayとGooglePayの加盟店で利用できるだけでなく、日常生活でApplePayとGooglePayを通じ、簡単に仮想通貨決済が可能となりました。
すでに開設した通り、コインベースカードは、コインベースの口座内にある仮想通貨を自動的にアメリカドルに交換して決済が行われるため、法定通貨に交換する必要がなく、通常のApplePay/GooglePayの利用方法と同じです。
発行したばかりのバーチャルのコインベースカードは、ApplePayかGooglePayに登録することでスグに利用を開始できます。
ApplePay/GooglePayへの登録方法
コインベースカードのApplePay/GooglePayへの登録方法は簡単です。
【ApplePayに登録】
- Walletアプリを起動
- カード追加の「+」をタップ
- コインベースカードを選択もしくはカード番号を入力して登録
また、コインベースカードのアプリからも登録可能です。
【Coincasecardのアプリから登録】
- コインベースカードアプリを起動
- 画面下部の「Add to wallet」をタップ
コインベースカードの革新性と競合他社
今回のコインベースカードのApplePay/GooglePayへの対応における革新性は、仮想通貨決済を日常生活に根付かせる契機になったことです。
そもそも、ビットコインといった一部の仮想通貨は、ビックカメラなどの加盟店で決済可能でしたが、加盟店の少なさや決済の煩雑さ(一部、法定通貨に戻して支払う場合など)がありました。
ところが、コインベースカードなら、アメリカドルや日本円などの法定通貨に交換する必要がなく、通常のデビットカードとして決済に利用できます。これは、決済額に相当する仮想通貨が、自動的にアメリカドルなどの法定通貨に交換されているからです。
さらに、今回のApplePay/GooglePayへの対応は、ApplePay/GooglePayの加盟店でも仮想通貨決済が可能となったことです。これまでは、VISAのデビットカードとしての利用できませんでしたが、両サービスに登録することで、利用可能な店舗が大幅に拡大したことは間違いありません。
一方、日常における仮想通貨決済サービスは、競合他社でもサービスが開始されています。例えば、2021年3月に決済サービス大手のペイパルは、ネット通販が仮想通貨で決済ができる新機能を公開しています。
さらに、クレカ大手のVISAも2021年3月に、ステーブルコインの「USDコイン」を利用した仮想通貨決済サービスの提供を発表しています。
このように直近では、仮想通貨の関連事業者ではなく、決済サービスを主とする企業の仮想通貨決済市場の参入が活発化しています。今後も、仮想通貨決済市場にも注目が必要です。