アメリカ食品医薬品局の獣医薬品センターは、Loyalの申請書の「有効性の合理的な期待」セクションを承認し、新しい大型犬を対象とした薬剤LOY-001の販売を承認しました。
「4年前に私はLoyalを設立しました。単純なビジョンは、市場に初めて承認された健康な寿命延長のための薬剤をもたらすことでした」と、Loyalの創設者兼CEOであるCeline Haliouaはブログ記事で書いています。「私たちはわずか数ヶ月で立ち上げ、約5人しかいなかった時、大型犬の異常に短い寿命を対象としたプログラムであるLOY-001というコードネームの薬剤で始めることを決めました。」
LOY-001は、小型犬と比べて寿命が半分しかない可能性がある大型および巨大な品種の犬の寿命と生活の品質を延長することを目指しています。Great DaneやNewfoundlandはわずか8年しか生きられない一方、ChihuahuaやMiniature Poodleは20年生きることができることをLoyalは説明しています。
この薬剤は、大型犬と小型犬の比較して28倍も存在する成長と発達に関連するホルモンであるインスリン様成長因子1 (IGF-1) を低減させるとしています。
しかし、Loyalのビジョンは人間の最良の友である犬以上に広がっています。「犬を救えば、世界を救え！」とHaliouaはTwitterで書いています。
「寿命延長の薬剤には規制上の経路が存在しないため、私たちは科学的に強力で実現可能な加齢抑制薬の効果を実証するために、ゼロから設計する必要がありました」と彼女は説明しています。「これには4年以上かかり、今日承認された2300ページ以上の技術セクションが結果として完成しました。」そして、Haliouaは次のように続けました。「私は誇りに思っています。まだ少しショックを受けていて、何をすべきかわからない気持ちです。」
幸いなことに、FDAのプロセスは厳密かつ厳格です。LOY-001の犬用薬剤に関して、次のステップはLoyalの製造および安全データパッケージのFDA承認を取得することです。最終的なFDAの承認を得た後、Loyalはこの薬剤が2026年に利用可能になると述べています。
通常、人間用の薬剤のFDA承認には最大で15年かかることがあり、利用可能性が遅れます。「今日のマイルストーンはLoyalの条件付き承認の申請の重要な一部です」と同社は声明で述べています。「これはFDAがLOY-001に効果の合理的な期待があると同意したことを意味します。」
サンフランシスコに拠点を置くLoyalは、2019年にCeline Haliouaによって立ち上げられた、犬の健康と寿命を延ばすことに焦点を当てた臨床段階の獣医薬品企業です。2021年9月、LoyalはKhosla VenturesをリードとするシリーズA資金調達で2,700万ドルを調達したことを発表しました。その他の投資家にはFirst Round Capital、Box Group、Collaborative Fund、The Longevity Fund、Lachy Groomが含まれます。
「Loyalへの投資を行った後、チームはFDAとの間で非常に進歩を遂げ、彼らの取り組みを通じて新しいカテゴリの薬剤を合法化することに成功しました」とKhosla Venturesの創設者であるVinod Khoslaは述べています。「今日の発表は長寿薬に関して初めてのものであり、犬を始めとする人間に向けた道を加速するための大きな一歩です。」
LoyalはDecryptに対して、LOY-001の薬剤自体はまだ提出されていないと確認しました。代わりに、LOY-001はFDAの拡大条件付き承認プロセスを介して導入されたものであり、魚、フェレット、犬などの「小さな種」を対象とした特定の薬剤の承認をFDAに与える権限があるとしています。
同社のウェブサイトによると、次の薬剤であるLOY-002は2025年初頭に最小の品種を除くすべての年上の犬に向けて発売される予定です。Loyalは、体重が少なくとも14ポンドある10歳以上の犬向けにLOY-002の臨床試験を実施していると述べています。
人間は寿命延長薬を若返りの可能性と考えるかもしれませんが、LoyalはLOY-001が犬の寿命を延ばすだけでなく、数世紀にわたる人間による犬の品種改良を修正するためのものであると述べています。「犬の中で見られる極端な表現型の多様性は、「自然」ではありません。これは羊飼い、保護、仲間のために優れた性能を持つ犬を作るために人間によって集中的に繁殖された結果です」とLoyalの獣医医学部長であるBrennen McKenzieは語っています。「Loyalでは、大型犬の短い寿命を避けられないものではなく、歴史的な人為的選択によって引き起こされる遺伝的関連疾患として捉え、薬剤による対象化と治療が可能であると考えています。」
