「フィナンシャル・タイムズ・クリプトウィンターサミット」での講演において、テング氏は「初期の頃のコンプライアンスコントロールは、急速に大きくなるに伴って不十分であった」と述べ、「過ちもありました」と認めました。彼は、取引所が米国の規制当局との4,300億ドルの和解を経て問題を解決し、「それを乗り越えた」と述べました。
テング氏によれば、現在の仮想通貨の状況は、以前のCEOであるチャンペンド・「CZ」・ジャオが活動していた時とは「非常に異なり」、仮想通貨市場における規制が「はるかに厳格化」し、機関投資家の関心が高まっているそうです。
テング氏は、和解後数日にわたる「ごくわずかな流出」に続いて、資産が取引所に戻りつつあると主張しています。和解後、10億ドル以上がBinanceから引き出されたとの報告がありました。Binanceのグローバル本社の所在地や監査の実施についての質問については、テング氏は回答を控えました。彼は「適切な時にグローバル本社の所在地を明らかにし、また、民間企業であるため、財務の公開監査を行う義務はない」と述べ、規制当局に説明責任を果たすことを約束しました。
「私たちは規制された企業であり、規制当局に対して責任を負っています」とテング氏は述べています。また、和解後、「機関投資家のVIPクライアントが戻ってきており」、規制当局が「他の取引所に目を向ける」であろうと主張しました。「今後は、利用者主導の組織でありながら、コンプライアンスを重視した組織として注力していく」とテング氏は述べ、これによって同社が「次の60年間にわたって持続可能であること」が可能になると述べました。
テング氏は先月、前CEOであるチャンペンド・「CZ」・ジャオ氏の後任としてBinanceのCEOに任命されました。ジャオ氏は米国の規制当局との記録的な43億ドルの和解を受けて辞任しました。ジャオ氏はまた、連邦脱税法違反を認め、2022年2月の判決を待っています。
テング氏は、過去2年間にわたり、取引所は「過去のコンプライアンス問題に対処するために体系的に取り組んできた」と述べ、過去の課題を「乗り越えた」と主張しています。
